公益財団法人 アイスタイル芸術スポーツ振興財団

RESULT REPORT

2018年 第2回現代芸術助成国松 希根太

記憶の痕跡と明日の杜

  • 国松 希根太 KUNIMATSU kineta

    公式サイトhttps://kinetakunimatsu.com/

    1977年 札幌市生まれ
    2001年 多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業
    2002年 飛生アートコミュニティーにて制作活動を始める(現在に至る)

助成対象活動名

記憶の痕跡と明日の杜

「記憶の痕跡と明日の杜」 2018  写真:野川 かさね

「記憶の痕跡と明日の杜」 2018  写真:野川 かさね

「記憶の痕跡と明日の杜」 2018  写真:野川 かさね

助成活動の成果

越後妻有アートトリエンナーレ2018「大地の芸術祭」の招待作家として、新潟県十日町市川西地区の千手神社の境内にあるかつて奉納相撲がおこなわれていた場所でのインスタレーション作品を制作した。平成9年の大会を最後に奉納相撲はおこなわれなくなったという場所にかつての賑わいやその土地の記憶を現代アート作品によって蘇らせる企画であり、柱を彫刻作品によって再現することと、土俵上の俵の円を信濃川の川石で再現することで、かつて土俵上の空間を想像させるコンセプトであったが、作品設置後、地域の人々や千手神社奉賛会の方々がそこに集まり、かつての風景を想像して話す場面が出来たことと、ワークショップでは約100個並べた川石を参加者に選んでもらい、名前のイニシャルを刻むことにより、愛着をもって守ってもらえる場所となったのではないかと思う。

最大の成果としては、様々なハードルをクリアして、常設作品として地域の人達にみとめられたことだろう。4m近く積もる雪に耐えうる形状や素材としてブロンズを選んだことや、神社の歴史を踏まえた上で地域の未来を作っていく拠点の1つとして空間の提案を出来たことが常設の決定につながった。 また、制作中は地域の工務店や石材店、また海外からのサポーターの方々と制作を通じた交流を持てたことで、一緒に作り上げる喜びを分かち合うことが出来た。かつて1,000人以上が集まる相撲場という、元々ポテンシャルの高い空間であった場所がアート作品によって、地域の人達に再確認される成果を得ることが出来た。

対象作品展示情報

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ

公式サイトhttp://www.echigo-tsumari.jp/artwork/traces_of_memory_and_forest_of_tomorrow

開催期間 2018年4月下旬(雪どけ後順次公開)~11月初旬
会場 十日町市千手 千手神社
新潟県十日町市上新井86[地図

個展情報

国松 希根太展

開催期間 2019年12月5日(木) – 12月11日(水)
12:00-19:00 会期中無休
会場 t.gallery
東京都港区芝3-16-2 1F[地図
03-3455-7492

受賞歴

2015年 「平成26年度第24回道銀芸術文化奨励賞」公益財団法人 道銀文化財団

主なコレクション

  • ル・コルビジェ財団、ヴィラ・ル・ラク、コルソー、スイス
  • ルイ・カレ邸、バゾッシュ=シュル=ギヨンヌ、フランス
  • シャングリ・ラ ホテル シンガポール、シンガポール
  • 大阪国際空港、豊中
  • 新千歳空港サクララウンジ、千歳
  • N’s YARD、那須塩原
  • さっぽろ創世スクエア、札幌

主な展覧会(個展)

2008年 「RAINY DAYS」Gallery Benten 17、香港
2014年 「material」スパイラルガーデン、東京
「飛生でみつめる景色」飛生アートコミュニティー、白老
「国松 希根太展」t.gallery、東京
2017年 「北の地平線」まつだい農舞台ギャラリー、十日町
「国松 希根太展」t.gallery、東京

主な展覧会(グループ展)

2015年 「* folding cosmos VILLA SAVOYE」Villa Savoye、ポワシー、フランス
2017年 「VOCA展2017 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」上野の森美術館、東京
「札幌国際芸術祭2017」札幌宮の森美術館本館、札幌
2018年 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」越後妻有地域 [新潟県十日町市、津南町]、十日町
2019年 「Nameless landscape」札幌文化芸術交流センター SCARTSコート、スタジオ、札幌
「* folding cosmos | Maison Louis Carre」ルイ・カレ邸、バゾッシュ=シュル=ギヨンヌ、フランス

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