公益財団法人 アイスタイル芸術スポーツ振興財団

RESULT REPORT

2023年 第7回現代芸術助成堤拓也

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

  • プロフィール写真
  • 堤拓也 Takuya Tsutsumi

    公式サイトhttps://www.takuyatsutsumi.com/

    滋賀県大津市在住。インディペンデントキュレーター、グラフィックデザイナー。
    2011年京都造形芸術大学情報デザイン学科卒業後、2013年から2016年まで同大学付属施設ARTZONEディレクター兼キュレーター。
    同年よりポズナン芸術大学(ポーランド)にて1年間のレジデンスを経て、2019年アダム・ミツキエヴィチ大学大学院カルチュラル・スタディーズ専攻修了。
    主なキュレーション実績に、鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル):時間的臨摹 (京都、2023)、山下拓也個展「闇が抱える光:熊、ムンク、チーズバーガー、他」(台北、2023年)、飯川雄大展「デコレータークラブ:未来のための定規と縄」」(鹿児島、2023年)、国際芸術際「あいち2022」(愛知県、2022年)、「血の塩、余の光」(東京・京都、2021年)、ドライブイン展覧会「類比の鏡」(滋賀、2020年)など。
    展覧会という限定された空間の立ち上げや印刷物の発行を目的としつつも、アーティストとの関わり方に制約を設けず、自身の役割の変容も含めた有機的な実践を行っている。
    2018年より共同スタジオ・山中suplexプログラムディレクター(2024年より池田佳穂と共同)。京都芸術大学非常勤講師、名古屋芸術大学非常勤講師、ICA京都プログラム・コミッティ委員。

助成対象活動名

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション
鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) の展覧会実施 /キュレーション

助成活動の成果

本活動では、台北を拠点に活動するアーティストコレクティブ・鬼丘鬼鏟(ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル)による個展「時間的臨摹 (じかんのりんぼ)」のキュレーションを行った。

2018年に台北で発表され、日本初演となる本作《時間的臨摹》は、京都・清水寺にある「胎内めぐり」にインスピレーションを得た完全暗闇で遂行されるライブパフォーマンス。日本近代化のなかで創設された小学校の元体操室 (現京都芸術センターフリースペース)にて、鑑賞者は米国産の暗視ゴーグルを装着し、視覚的に制限された状況下で一方的に身体の動きを眼差すようなパフォーマンスであった。暗視ゴーグルを付けない限りは完全な暗闇となるので(目が慣れるわけでもない)、積極的に動く鑑賞者から、まったく動かない鑑賞者もいて、たいへん興味深かった。

また、そういった完全なる暗闇の中、ゴーグルも装着せずに身体を動かしているパフォーマー4名はまったく見えない状況下だったが、24回の公演で大きな事故もなく(細かい鑑賞者との接触はたくさんある)、難しい仕事を完了することができた。

当初は定員10名として告知していたものの、リハやゲネを経て、直前で予約数の上限を8名に変更した。とはいえ、最終的には4日間で190名の来場者に恵まれ、想定より多くの観客にご来場いただいた。

また無料配布したハンドアウトを通じて、アンケートの回収も試みた。比較多くの方から「とてもよかった / Excellent」あるいは「よかった / Very good」という評価をいただいた。一方で、「あまりよくなかった / Average」という方ももちろんおられ、評価が二分したのところに実施した意義を感じた。

総じて、本助成を通じて展覧会・キュレーションの質が大幅に向上したことは大きな成果であり、よりチャレンジングかつイメージ通りの事業が完遂できたことを嬉しく思う。

対象作品展示情報

鬼丘鬼鏟 (ゴースト・マウンテン・ゴースト・ショベル) : 時間的臨摹 (じかんのりんぼ)

公式サイトhttps://www.yamanakasuplex.com/news/398052

開催期間 2023/10/27(金)〜10/30(月)
会場 京都芸術センター
京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2地図

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